平郡西浦は平郡島西部に位置する、人口約70人の小さな集落で、都会のような騒々しさはなく、海沿いにのどかな光景が広がっています。
のんびり釣りに集中できることから釣客が訪れることも珍しくありません。
強い潮風から家屋を守るため、平屋の住宅を背の高い石垣で囲っている様子は、南の島のような趣を持っています。
夕日の名所でも知られ、条件が合うと、空と海がオレンジ色に染まる絶景を楽しめます。
近年は島内外の有志達の努力が実を結び、アサギマダラ飛来地になっています。
平郡島の転換点となったふたつの歴史。
柳井市立平郡西中学校で教鞭をとられた松島宣先生の解説で紹介します。
瀬戸内の小さな島のひとつに過ぎなかった平郡島が賑やかな集落となるきっかけとなったのが、伊予水軍の移住でした。現松山市を拠点に活躍した伊予水軍の一派が平郡島に落ち着くまでの郷土史です。
平郡島の高齢者はすこぶる元気で、その健脚ぶりには驚かされます。
山坂道で鍛えた強靭な足腰と、何にもくじけない楽天的な忍耐強さと労働の積み重ねによって得た知恵が全国でも群を抜いていたことは、過酷な北海道開拓の地でも証明されています。