平郡島

ブログ

INDEX
移住の先輩の暮らし2023/03/10 (2016/6/16初出)

大野さん夫妻

家族構成: 谷行さん(平郡東出身)・ふみ子さん

※ この記事は2017年、アメーバブログ「物語が始まる島 平郡島」に投稿した記事を再編集したものです。

島の趣味娯楽

「広島におるときも、週1回は柳井港から平郡島の海に行って夜釣りをしよった。」
というほど、釣りが大好きな大野さん。
Uターンした今、毎日釣り三昧…と思いきや「荒れとる畑を使ってくれという声が多くてのぅ。ほとんど1日中畑におって、釣りする間がない。」
幼い頃から母親と畑作業をしていた大野さんにとって、畑も趣味のひとつ。
現在9か所の畑で、たまねぎ(3,000本)、じゃがいも(種いも15㎏分)、さつまいも(2,000本)、にんにく(70本)、つくね芋(100本)、みかん約40本などを育てています。

畑の合間には、夜釣りや磯遊び(わかめ、あおさ、ひじきなど採取)も。
「平郡ではもずくも採れる。もずくそうめんが美味いんよ。」
月何回かは、シシ鍋会や飲み会をするなどみんなでわいわい楽しむ時間も大切にしています。
「忙しいんじゃけど、のんびりしとる。なんというか、島時間は独特なんよ。」
つい先日、念願の船を購入した大野さん。
これからは釣りを楽しむ時間が増え、さらに「忙しいけどのんびり」な日々になりそうです。

島で暮らすわけ

「定年したら、島に帰る。」
妻ふみ子さんには、結婚前からそう伝えていたそうです。
生まれ育った島で、のんびり釣りを楽しみたいと考えていた大野さん。
いつか帰るなら、親が元気なうちにと、定年後すぐに移住準備を始めました。
広島在住時も、みかん畑の世話をするため、月1回は島に来ていた大野夫妻。
島外出身のふみ子さんは、「度々島に来よったけぇ、移住はしやすかったよ。昔馴染みの風景が心地いい。」とのこと。
趣味のソフトバレーは、島に移住してからも続けています。
「外に遊びに行きたいときは、定期船に乗ればいいだけよ。」
と、島民編成チームで、島外の試合に出ることも。

「忙しいけど、のんびりなんよのぅ」と独特の島時間を感じている大野さん。
地域活動、畑、釣りなど…毎日が予定いっぱいですが、その日のスケジュールは、その時々に自分で決められる晴耕雨読の日々が、心にゆとりをもたらしているようです。
自分の時間を大切にできる。
そんな忙しくも、のんびり充実した島暮らしを送っています。

島の生活(年金)

「元気は食事から」と、食を大切にしている妻ふみ子さん。
野菜は、畑で育てたものや、いただきものがほとんど。
お肉やきのこ類、釣りで獲れない魚(サバ、サンマ)は、生協などを活用して購入しています。
「ここ1~2か月、島でヤズがよく獲れるんよ。10匹くらい家で食べて、あと15匹は食事会とかで出したかね。魚があると冷蔵庫の食材が減らんけぇ、生協を注文せん時もあるよ。」
畑が趣味の大野さんは、採れた野菜やみかんを島外の親戚や友人知人に送るそうです。
「野菜とかぶち送るんじゃけぇ、送料もばかにならんよ!でもこの人は、送るのが好きなんじゃけぇ」とふみ子さん。
年金生活の大野家。
新築で建てた家の固定資産税や、野菜などの送料(年間約10万)など想定外の支出もあり、予定より少し持ち出しがあるそうですが、生活スタイルは、広島にいた頃とあまり変わらないようです。

わいわい楽しいことをするのが好きな大野さんは友人知人が島に来た時、イノシシが獲れた時などのタイミングで、食事会をしています。
「野菜を送った人たちが、お礼を兼ねて島に遊びに来てくれるんよ。それぞれが知り合いを連れてくるけぇ、人の輪が広がった。」
島の新鮮な食と豊かな環境が毎日の元気や、人とのつながりを生み出しています。

(インタビュー:井上、香川、吉本)